朝が来た。
今日も朝が来た。
今日の朝は嬉しかった。
先週後半から、変な頭痛が私を混乱させていた。痛い!というより気持ちが悪いジワジワとした鈍い痛み。時々、脳みそが揺れる・・ぐら、ぐらっと。頭が揺れるんじゃなく、脳みそが揺れる。肩から上が他人のもののよう。
で、昨晩は絶不調。頭の中と目の奥と肩がボワンボワンと波打ったり、しびれたり。
明日は来ないかもしれない、と思いながら布団にもぐりこんだ。
けど、朝が来た。
晴れやかな秋空!では、なかったけれど。どんよりとグレーの空に小雨がパラパラと・・ステキだなと思った。
眠れたということ。目覚めたということ。
頭の中はジワジワ・ボワンボワン・ゆらゆら・・・のままだったけど、嬉しかった。
どうしようもない身体だけど、私のものだ。たしかにデキは良くない。いや、ハッキリ言って悪い。けれど私のものだ。この身体とやっていくしかない。
デキの悪い身体になったのは私のせいなんだろうと、今は素直に認められる。
信じてあげられなかった。とてもとても長い間。自分のものなのにどこかで「こいつはポンコツだ」と卑下していた。この身体が丈夫だったら・・と、どこかで恨んでいた。
自分を信じていたら、自分を好きだったら、自分を大切にしていたら・・この身体をさりげなく抱きしめながら、あたためてあげられたのに・・と、今は素直に思う。
そして、朝は来た。
酷使され、卑下され、恨まれ続けた私の身体は、私をさりげなく抱きしめ、あたためて、私を次の朝へと送ってくれた。
グレーの空、小雨・・これは少しばかりの、私へのしっぺ返しかもしれない。晴れやかな秋晴れを与えられるほど人生甘くないよって。
自分を愛せるほどにしか人は他人を愛せない、という。他人どころか自分の身体をも粗末にしていた・・。
今まで信じていなくてごめんね、じゃなくて、「今までよくがんばってくれて、ありがとう。」と言おう。
ありがとう。本当にありがとう。
信じるということ、大切にするということ、愛するということ、何一つ分かっていない私に朝が来た。
大きな大きな課題をもらって目覚めた朝。こんなに嬉しい宿題はない。
朝が来た。
今日も朝が来た。
ありがとう。本当にありがとう。